2021/08/06

vol .10 「これからの住まい」~世界基準って~

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。設計の横山です。今回は「LOW-E HOUSE」のスローガンについて書いていこうと思います。
弊社のお家づくりは、「世界基準の住宅性能を岡山で。」といったスローガンを掲げております。

そもそも、日本の基準は?…世界の基準は?…と思っている方が大半だと思われますし、そういった疑問をおっしゃられることもあります。
ですので、解り易くご説明したいと思います。


まず建物の外気に接している床・壁・天井・サッシ等の断熱の強さ(外皮性能)を表す数値で「Ua値」(外皮平均熱還流率)と言われる係数があります。
業界用語なので、なじみがない方がほとんどだとは思いますが…。この数値は小さいほど熱を通しにくい=断熱性能のいい家と言えます。

それを踏まえて、下の表を見ていただくと、左側の縦軸がその断熱性の高低で、横軸は岡山の場合6地域、デグリーデーデーでいうと1500~2000のゾーンを見ます。上から順に日本の基準は「0.87」アメリカ、イギリスドイツ、スウェーデン、フランスの基準は「0.35~0.45」、弊社LOW-E HOUSEの基準は「0.3」前後となっています。
さらに驚くことに、日本の基準は最高基準なのに対して、それ以外の国は最低基準いわゆるその基準以下だと建築不可、許可が下りない基準だという事なんです。



驚きですね!日本の最高基準の2倍に断熱性能を上げてもまだ世界の最低基準ギリギリなんですね。
※ちなみに表にはアジアがありませんが韓国の最低基準は「0.7」ですので、韓国よりも劣っています。

あと重要なのは、1・2地域(北海道)は世界の基準に近いのに4~7地域は極端に基準がゆるい…

これはどういうことなのか?日本の温暖な地域は夏涼しく、冬暖かいので断熱性能は良くなくていいって国の判断なのか?…う~ん…どうも納得がいかない。少なくとも私たちはそれでいいとは思わない。

諸外国と日本の断熱性能基準に大きな差があることは実は、知らずに建築している工務店も少なからずあるかと思われます。そういった工務店は口をそろえて弊社の断熱仕様は「過剰設計」とか「やり過ぎ」とか言われます。諸外国の最低基準よりも少しいい家をつくっているだけなのに…。
ですので、外皮性能だけの比較ではありますが、「世界基準の住宅性能を岡山で。」なのです。


筆:横山